挨拶

第73回九州精神神経学会WEB大会開催のご挨拶

大会理事長 川嵜 弘詔
大会長 中尾 智博

 このたび、第73回九州精神神経学会をweb大会として開催する運びとなりました。 今回開催の経緯をご説明します。昨年初頭から全世界的に猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、大規模な集合が開催困難となり、昨年10月に予定されていた第73回九州精神神経学会・第65回九州精神医療学会熊本大会は延期せざるを得ない状況となりました。そして改めて、本年12月の熊本大会開催を目指しておりましたが、今年に入ってもCOVID-19の勢いは衰えることがなく、さらに熊本は昨年の豪雨水害に被災した影響も加わり、本年の熊本大会の開催を断念せざるを得ない状況となりました。開催に向けて努力を続けてこられた関係者の皆さまのご胸中はいかがなものかと心中お察しします。

 本学会は精神科専攻医の取得を目指す九州地区の若手精神科医にとって、最新の知見を身近に見聞できる絶好の機会であり、また自身の発表、多くの場合はデビュー戦を行う場として最も活用されてきた経緯があります。そこで、かかる状況ではありますが、九州精神1神経学会本部で協議を行い、なんとか代理大会の開催ができないかと模索し、webのみの1日大会を開催する計画を立てました。そして九州精神神経学会の理事会、評議員会での承認を受け、今回開催に至ったという次第です。大会のテーマは、「コロナ時代に主観をみがく」といたしました。コロナ禍でwebでの学習の場になりましたが、これまで同様、精神科医に必要な主観を磨いてほしいという気持ちをこめています。例年の学会と異なり現地に参集することは叶わず、また1日での開催のため発表演題数にも限りがありますが、その分密度の高い大会になるのではないかと、期待しております。特別セミナーとして、神田橋條治先生、神庭重信九大名誉教授にもご講演頂くことになりました。多くの皆さまのご参加をお待ち申し上げております。

大会理事長 川嵜 弘詔  
(福岡大学医学部精神医学教室 教授)

大会長 中尾 智博  
(九州大学大学院医学研究院精神病態医学分野 教授)